この広告のココが好き!1000本ノック

「てめーに必要なのは“好き”っつー気持ちを言葉で伝えることだ!」と言われたので始めました。見かけた広告をべた褒めします。数撃ちゃ当たる式です。

世界卓球

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◆場所/日本のグラフィックデザイン2016(の前にも新宿駅で見たような)
◆これを伝えたかった/卓球の緊張感、卓球の面白さ

伝えたいメッセージは少なくするほどとんがって、刺さりやすくなる。みたいなことを佐藤オオキさんが書いておられましたが、これこそ、という感じです。

初めて見たのはどこかの駅で、他のポスターがワイワイ声を上げる中、このポスターだけ固唾を飲んで見守るような、極限の緊張感を感じて、引き寄せられました。
近づいて見ていると、外野からはとんでもない速さでラリーをしているように見えても、きっと選手の目には、勝負所の球はこうやって止まって見えてるんじゃないか…卓球、かっこいいな…という感情が浮かんできました。

それはきっと、少ない色と淡いグラデーションと濃いめの影の組み合わせでイラストと実写の中間のような、不思議な空気感を作っているのが一番大きいんじゃないかな、と思います。
また、最初の一枚以外は、ラインが全部外まで続いてるんですよね。これのおかげで、紙の面積以上に空間の広がりを感じられるし、見切れていない球がしっかりと主張しています。

ぼんやりと感じる「卓球って面白そう」という感覚はしっかり作り込まれているからこそ、受け取れたのかも。

展示だったので、答え合わせが出来たのですが、伝えたかったことは「卓球の面白さ、スピード感」だそうで、メッセージを一つに絞ってそれに集中することは、結果としてメッセージがとてもシンプルになるんですね。それは、伝わりやすいだけじゃなく、誤差なく伝えられるんだなぁと思いました…言うは易しです行うは…笑
でも、この気づきは絶対に忘れないようにしたいです。